さらばださくらば

小さなWebマーケチームを率いるリーダーの話

書評『アンドロイドは人間になれるのか』


ふと石黒先生の本を読んでみようと思い立ちました。石黒浩先生を知らない人は、この動画から始めるのがおすすめです。

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石黒浩先生のアンドロイドの中で、僕がとりわけ面白いと思っているのは、大阪高島屋の接客アンドロイド"ミナミ"です。

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アンドロイドのミナミちゃん、高島屋大阪店に 売り場で接客 :日本経済新聞


本編に詳しいですが、ミナミの成績はとても優秀とのこと。

販売員としてのミナミの成績は優秀だ。、高齢者や男性に対しては、人間よりもいい成績を出している。


人間よりもいい成績出すって凄いな!

なぜミナミが優秀な成績を出すことが出来たのか。石黒氏によると、理由は3つあるそうです。

1/客にネガティブな選択肢を与えている

  • 客が操作するタブレットには、会話の選択肢が表示されている。3つはポジティブ、1つはネガティブなこと。
  • ネガティブなことを伝えると、客が一方的に負い目を感じ、フォローに入る。
  • フォローした客は、買物に積極的になる傾向がある。

2/安心して断れる

  • 相手がアンドロイドだと、安心して断ることができる。それゆえ、積極的に買物に望むことができる。

3/アンドロイドは嘘をつかない、という信用

  • 機械は正確なことを言う、という信用がある。人間の販売員が服装を褒めても警戒されるが、アンドロイドは信用される。

どうでしょう?面白くないですか?

1点目の、"敢えてネガティブな選択肢を入れる"という接客術は、とてもユニークで面白い。たとえロボット相手だったとしても、軽口を叩くと人は負い目を感じるものなのですね。その心理をうまく取り入れていて、すごく面白いと思いました。

石黒先生は動画の中でも言及していますが、ロボットに興味があるのではなく、人間に興味があるとのこと。どうやればロボットが人間らしくなるかに通暁しています。ロボットを通じて、人間とはなにかが分かるというのは、とてもおもしろい試みだと思いました。